意外と気がつかない!?精密機器輸送時に危ないポイント:細かい段差
少しの振動でも機器に悪影響を及ぼしかねない精密機器輸送時は、トラック、船、飛行機などの輸送手段(乗り物)の良し悪しばかり気にしがちです。ですが、重要な点は他にもあります。その1つが「搬入と搬出」です。
梱包時にも振動に対する対策はしていますが、その後の安全な搬入・搬出も精密機器輸送業者に求められる点です。なぜなら、冒頭にも書いたように、少しの振動でも機器に悪影響を及ぼしかねないからです。では、精密機器輸送業者がどういう対策をしているのか挙げていきます。
まず、リフター(昇降機)は認知度が高いのでご存知の方もいるでしょう。これは、安全な荷物の積み降ろし時に使用します。しかし、「特殊な台車」に関しては一般に知られていません。特殊な台車には、振動を吸収し、路面での使用時に振動を抑えてくれるものがあります。このような台車も機器に振動を与えないように利用する必要があります。なぜなら路面には細かい段差があるからです。路面の舗装状態にもよりますが、タイルやブロック舗装、エレベーターの隙間や歩道と車道の段差など、細かい段差は非常に多いのです。
振動を抑えるために、台車に加え、段差にスロープを設置するなどの対策も行います。 人間の手で丁寧に運ぶには大きすぎたり、人員が多く必要になり、コストも時間もかかるため、このような器具による搬入と搬出が大切になります。しかし、エレベーターがなく階段しかない場所では人員増員は避けられないでしょう。
業者に全て任せるだけでなく、業者の担当者に搬入・搬出場所の細かい段差などの説明を伝えておくのも事前に危ないポイントがわかるので安全対策になります。また、業者にも下見をしてもらい、事前準備をしっかり行ってもらいましょう。精密機器輸送において細かい段差は非常に危険ですので、事前の確認を怠らないようにするとよいでしょう。