2013.05.24

精密機器輸送に必要な資格とは

精密機器輸送は一般の引っ越しや単なる運搬といったもの以上に繊細な気遣いが必要とされます。それは扱う機器が医療機器、測量機、光学機器、サーバーなど、衝撃や振動に弱いうえに高額な製品が多いためです。したがって、精密機器輸送を専門とする業者は専門知識を有するプロ集団と言えますが、その中でも信頼できる輸送業者を選ぶ目安に安全性事業所認定というものがあります。

安全性事業所認定というものは、平成15年7月から積極的に安全を確保するために努力している事業所を認定する制度で、ユーザーが業者を選択する際の目安になります。具体的には、全日本トラック協会が41の評価項目を設定し、当協会の安全性評価委員会が認定するものです。いわゆるGマーク制度と呼ばれるものですが、平成24年12月現在で、安全性事業所認定を受けた事業所は18,119あり、全体の2割に当たります。割合からすると狭き門となっています。また、Gマーク以外にもISO9001基準があります。こちらは、より良いサービスを提供することで顧客満足を目指すシステムが国際的に認められたことを意味しています。

しかしながら、こういった客観的な認定は、業者を選定する際のポイントになりますが、精密機器輸送そのものに必要な資格といったものは特にありません。必要なのは、精密機器を一目見ただけで、どのような梱包が必要か、どんな重機が必要かがある程度判断できる経験です。専門知識はこれだけではありません。交通事情、搬出・搬入の際の思わぬトラブルにも対処できる臨機応変さはやはり積み重ねた経験と信頼以外にはありません。一口に輸送といっても業者によって得意な分野がありますから、どの分野が得意かを事前にチェックしてから依頼することが安全な輸送のための秘訣でもあります。

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